過敏性腸症候群 IBS

過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群とは、腸全体の機能異常のため腹部の不快感が現れる疾患です。多くの場合、腸の検査や血液検査を行っても、はっきりとした異常が見つかることはありません。日本人の7人に1人が過敏性腸症候群を発症していると推定されており、30代より若い年代に多く見られる傾向があります。

 

原因

過敏性腸症候群の主な原因は、ストレスです。腸は、「第2の脳」と言われるほど、ストレスの影響を受けやすい器官です。腸と脳は神経によってつながっていて、脳が不安やストレスを感じると、それが信号となり腸に伝わり、蠕動運動に影響を与えることが分かっています。

・試験前に急にお腹が痛くなる

・大事な会議前にお腹が痛くなる

このように、精神的ストレスを受けるとお腹の痛みや下痢、便秘の症状が現れます。体に現れた症状は、ストレスとなり脳へ届けられます。そして再びストレスの信号が腸に伝わり、お腹が痛む、下痢になるといった症状を繰り返します。  

症状

過敏性腸症候群の症状は、大きく4つに分けて考えられています。

1. 下痢型

突然の便意から、下痢に発展するのが下痢型の過敏性腸症候群です。外出先で下痢になった経験があるとその時の不安感が心理に焼き付いてしまい、同じ場所に行くたびに下痢が起こりやすくなります。電車に乗っている最中などがその例です。どちらかというと男性は下痢型を発症しやすい傾向があります。

2. 便秘型

便秘型の過敏性腸症候群では、腸がけいれんすることで排便が少なくなってしまいます。せき止められた便は水分がなくなり、さらに排出されにくくなっていきます。女性は便秘型の過敏性腸症候群を発症しやすいようです。

3. 混合型

下痢型、便秘型を交互に繰り返すのが、交代型の過敏性腸症候群です。

4. 分類不可能型

上述した以外の機能異常が現れる過敏性腸症候群は、分類不能型となります。

 

検査

過敏性腸症候群では、炎症や潰瘍といった目に見えた病変が現れることはないので、内視鏡検査やバリウム造影検査といった一般的な消化器の検査を行っても異常が見つかることはありません。
ただし何も病変が無いことを確認した上で診断を行うため、検査を受けること自体が非常に重要となります。同時に患者さんからの症状をしっかり確認しながら診断を進めていきます。

 

治療

体質から改善するために、運動療法や食事療法が有効とされています。 それでも効果が得られない場合、現れている症状をもとに、止瀉剤もしくは下剤、整腸剤といった治療薬を処方する対症療法を行います。 ストレスによる発症の場合は、抗不安薬や抗うつ薬でストレスを緩和することもあります。

運動療法

適度な運動は腸の働きを整える効果があります。また、ストレス解消になるため、日常取り入れられる運動をすると良いでしょう。

食事療法

下痢を繰り返している時は、腸に負担をかける脂っこいものや刺激の強い食べ物は避けましょう。カフェインの入った飲料物や、アルコールも控えるようにしましょう。

薬物療法

運動療法、食事療法で症状が改善しない時は、薬物療法を用いることがあります。医師と相談の上、治療をすすめましょう。

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